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2007年8月

2007年8月17日 (金)

変な名前の学部が増えたね

バブルが崩壊した頃からだろうか、大学に新しい名前の学部ができてきたのは。初めの頃は「環境」「情報」「総合」「人間科学」「政策」などが流行のキーワードだった。その後もどんどん斬新な学部名が登場し、「ビジネス」「現代」「デザイン」「マネジメント」「国際」などの言葉が流行っているようだ。

それらの学部名を眺めていると、流行のキーワードを適当に組み合わせて学部名にしているようにも思える。試しに順不同で適当に組み合わせてできる学部・学科名が実際にあるか調べてみた。

国際環境政策(×=地域環境政策ならあった)

人間情報科学(○)

ビジネスデザイン(○)

現代マネジメント(○)

総合情報デザイン(×=人間情報デザインはあった)

適当に組み合わせた言葉でも6割の確率で実在していた。

時代の変化に対応して新しい学問分野が登場するのは当然だ。しかし、こうした流行語(のように見える言葉)でつけた学問が本当にあるのか疑わしい。教授陣をみても、旧来の分野のセンセイ方が集まっているだけだったりする。

中でも不思議なのは、「現代」という言葉だ。「現代法学」「現代マネジメント」「現代社会学」「現代心理学」「現代生活学」(いずれも実在する学部名)という名称の「現代」にいったいどれほどの積極的な意味があるのだろうか?

その本質から、現代よりも前だけを対象とする学問分野(考古学、古典語学(古代ギリシア語、ラテン語など))を除けば、普通、学問は過去から現代まであらゆる時代を対象にするはずではないか? 仮に研究者によっては対象を現代に絞るとしても、学問そのものは過去からの積み上げの上に成立しているのではないか。

それなのに、むざむざと対象を「現代」に限定してしまうなんて、真理の探究を究極の目的とする学問にとって誠実な態度なのだろうか。そこまで深く考えているようには思えない。やはりそんな名称の学問が本当に存在するのか深い疑念を抱かざるを得ない。

また、お世辞にも新しい学問分野の開拓と教育をするために十分な人的・知的・物的資源に恵まれているとは言いがたい大学に新奇な名称の学部が多いのはどういうことだろうか。

状況証拠からは、大学淘汰の時代を迎えて、伝統的な学問分野での実績が不十分な大学が新奇な学部名で受験生の気を引こうとしているだけのように思われる。入学の時点ではネーミングで集客に成功したとしても、入学後の学生満足度のほどはいかがなものだろうか。

(その2へ)

2007年8月 6日 (月)

原子力安全・保安院はどこ?

中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所の被害に関して風評被害が発生したようだ。運悪く夏休みの行楽シーズンに重なった観光産業への打撃を押しとどめるため、新潟県知事・柏崎市長・刈羽村長の地元自治体三首長は根拠のない不安を打ち消そうと多大な努力をしている。

放射能など健康や環境への影響がないことを確認してもらうため、折しも現地入りした国際原子力機関(IAEA)の調査団への期待が高まっているようだ。今後の安全対策に生かすため、IAEAが技術的な調査を行うことはもちろん歓迎されよう。

しかし、本来なら、国際機関に頼る前に日本の原子力規制機関である原子力安全・保安院が率先して被害状況を調査・評価して公表すべき筋合いではないか?

原子力安全・保安院は、もっぱら東京電力から受けた報告内容を追認・論評するのみで、受身でロー・プロファイルの姿勢に徹している。自ら主体的・能動的に調査を行い、その結果を評価して「○○の安全性は確認できた。」などと積極的に発表する気配はない。

これまでに前例のない大地震でもあり、何かあったときに矢面に立たされるのが嫌だから、あくまでも当事者としての立場は東京電力だけに押し付けるつもりなのだろう。

原子力発電は国策として推進してきたのだし、許認可権限を持つ以上、今回のようなことがあったときには、原子力安全・保安院も当事者としての一定の責任を果たすのが当然ではないだろうか。それをあたかも「民間事業者がやっていることで、私たちには責任はありません」とでも言いたげな態度はあんまりではないか。

いざというときに頼りにならないのでは、自治体としても国に協力する気がなくなるのではないか。

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