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2008年8月23日 (土)

言語の基礎的な性質

日本語とか英語とか特定の言語ではなく、人間の言語一般について研究する理論言語学(一般言語学)という分野がある。理論言語学が明らかにした言語の性質からいくつか紹介する。

 

1.人間は生まれつき言語能力を持っている

これまで知られているあらゆる人間社会に言語がある。そして、健康で普通に保護者の下で育てられる限り、特別な努力をしなくても誰でも言語を身につける。これらのことから、人間は生まれつき言語能力を持っていると考えられている。

ただし、ここでいう言語能力とは話し言葉のことだ。文字は人間の生まれつきの能力ではない。小学校に上がるときすでに話し言葉はマスターしているが、読み書きの学習はその後に時間・労力を費やして身につけることを考えてみれば理解されるだろう。

 

2.言語に優劣はない

文明が進んだ国の言語は複雑で、原始的な生活をしている民族の言語は単純かというと、そのような事実はない。ある言語では細かく言い分けられることを、他の言語では区別しないというような違いはあるが、トータルで見ると、概ねどの言語も複雑さの程度は同じくらいなのである。

南米マヤ族のツェルタル語では、花瓶の全体の形状や口元の反り返り方を表現する語彙がいくつもある。エスキモーには雪を表す言葉が20語以上あるという。もちろんその社会に存在していないものを表す語彙はないが、語彙は容易に輸入できる。

語彙だけでなく、時制や空間的位置関係の表現など、言語によってそれぞれ細かく言い分ける特徴がある。

 

3.言葉の「音」に必然性はない

なぜ犬のことを日本語では「inu」という音で表すのか。英語では「dog」という音だし、フランス語では「shien」のような音で表している。同じものの呼び名なのに何の共通性もない。歴史的に起源は何かあるのだろうが、「inu」という音で表さなければならない必然性はない。音そのものには本来意味はないのだ。日本語を話す人同士で、犬のことを「inu」という音で表すという共通認識があるだけだ。

 

4.言語は変化する

あるメッセージ(言いたいこと)をどういう言葉で表すかは、相手に伝わる限り、自由である。このため、直接言葉を交わすことのない地理的・社会的・時間的に離れた相手とは同じ言葉を使う必要がない。そこへ持ってきて、上の3.で述べたように、言語の音には必然性がない(その音でなければならないわけではない)ため、言語は変化する。

言葉が変化することを前提とすると、絶対的に正しい言葉遣いというものはないという結論になる。したがって、言語学では、言葉が正しいか間違っているかという議論はしないことになっている。(ただし、特定の言語を教えるときは基準が必要なので、便宜的に正しい・間違っているということはある。)

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