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2009年3月20日 (金)

「外国語学習の科学」白井恭弘

03035178 外国語(第二言語)の習得に関するこれまでの学問的な知見を一般向けにコンパクトにまとめた概説書である。

 

これを読むと、日本の学校での英語教育が、少なくともコミュニケーションの道具として英語を身に付けさせるかという観点からは、いかに理論的な裏づけを欠いた方法を惰性でやってきたかを痛感させられた。

 

例えば、単語カードというものがある。小さな短冊形の紙片の片面に英単語を1つ、もう片面に対応する和訳を書いて、これを繰り返し見ることで単語を暗記する道具だ。しかし、用例や文脈から切り離された単語を、英語と日本語とがあたかも1対1対応するかのように記憶しても、英語を実際に書いたり話したりするときにはあまり役に立たない。

 

著者も巻末で述べているように、第二言語習得の理論は発展途上にあり、すべてが明らかになっているわけではない。しかし、部分的にではあっても、研究の成果を外国語教育の実践に取り入れることは可能だし、そうするべきだろう。それによって、日本人の英語コンプレックスが多少なりとも緩和され、国際化する社会の中で日本人が諸外国人と交流する上での障壁が低くなることが望ましい。

 

本書は、実践の手引きというよりは理論の概観が中心である。最後の章に「効果的な外国語学習法」がまとめてあるが、これだけでは一般の読者が実践に移すことは限界があるだろう。著者は大学での第二言語習得の入門教科書としての利用を前提としているようだが、新書という一般向けの出版形態であることから、どうしても読者は具体的な学習実践方法を期待してしまう。手軽に買える形で第二言語習得の入門書が出版されたことは大歓迎だが、欲を言えばもう20~30ページ増やしてでも具体例を盛り込んだほうが読者に対して親切だったのではないか。

 

 

「外国語学習の科学」

白井恭弘

岩波新書(新赤版)1150

ISBN978-4-00-431150-8

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