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2009年5月 6日 (水)

「できそこないの男たち」福岡伸一(続)

03046516 本書のテーマは人間の男と女の関係を考えるうえで大いに刺激を与えてくれた。本書の結論部を要約するとだいたい次のようになる。

 

本来、生物はメスだけで(無性生殖で)世代を受け継いで生き延びてきた。しかし、違う個体同士が遺伝子を交換して、若干のバリエーションを作り出すと、環境の変化に耐えて生き延びるのに有用である。そのため、あるメスの遺伝子を他のメスに運ぶための運び屋としてオスができた。

 

オスはメスの身体を作り変えることによって生み出されたため、若干の不都合や不具合が残ったままになっている。メスに比べて精神的・身体的に弱いのはこのためである。

 

では今日、オスが世界を支配しているように見えるのはなぜなのか。著者の仮説は、「メスが欲張りすぎたため」である。

 

オスは他のメス(そのオスの母親)の遺伝子を運びさえすればそこで役割は終わりだった。子育てはメスがひとりでするか、卵を生みっぱなしで運命に任せるかのいずれかだ。ところが、子育てにオスを活用するメスが現れた。巣を作る、餌を取ってくる、メスや子供を守る、など。これに味を占めたメスは、オスの役割をどんどん大きくしていったというわけである。

 

人間の場合、オスの役割が大きくなりすぎて、本来メスの使いっ走りだったはずのオスの方が社会のいろいろな面を支配するようになってしまった。オスは体力が劣っていたのだが、餌取りや巣作りなどをするようになった結果、筋力など短期的な体力ではオスが勝るようになった。また、餌取りのための狩猟の効率をよくするために、新しい道具を作り出したり組織を作って運営したりすることが得意になった。

 

この仮説が正しいとすると、メスの復権のためには逆をやればいいことになる。

 

オスには遺伝子を運んでくること以外の役割をさせない。その用が済んだらさっさと追い払う。巣作り、餌取り、子育てなどはすべてメスだけでやる。

 

これはアマゾネス伝説そのものだ。となると、アマゾネス伝説もあながち空想の物語ではなく、理論的にはありうる社会形態なのかもしれない。ただ、オスにやってもらっていることを全部メスがやらなくてはならないので、大変は大変だ。それなりの覚悟がいる。

 

役割が大幅に縮小したオスたちが、必要とされる場面以外の人生をどう過ごすのか、そちらの方にも想像を膨らませてみると面白いかもしれない。

(前回の記事はこちら

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