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2010年5月17日 (月)

「傷はぜったい消毒するな-生態系としての皮膚の科学」夏井睦

Photo_2 長く愛読しているサイト「新しい創傷治療」の開設者である夏井睦医師による一般向けの著書だ。

 

1・2章は夏井氏が提唱してきた傷の湿潤治療の具体的な説明、3~9章はなぜ「消毒して乾かす」という科学的な根拠がなくむしろ傷を悪化させてしまう治療法が広く行われているのか医学界の内情をバラし、10・11章は生物学の根本に立ち返って湿潤治療の原理につながる生物の成り立ちを深く考察している。

 

湿潤治療のやり方を知りたいだけなら1・2章だけを読めば十分(というか、「新しい創傷治療」のサイトを見れば十分)だが、湿潤療法が理にかなっており患者が求める治療方法であるにも関わらず同僚医師や医学界から理不尽にも爪弾きにされてきた夏井医師がその恨み(?)をパラダイムの枠組みにまで昇華しただけでなく、生物の進化にまで立ち返って自らの理論を検証しようとする3章以降も知的好奇心を刺激する読み物として高い価値がある。

 

熱傷学会、褥瘡学会、大学病院に真正面から喧嘩を売っている9章は特に迫力がある。自分自身での人体実験を含め、多数の症例で湿潤療法の効果は実証されているにも関わらず、認めようとしない旧体制の面々に対する著者の決然とした態度はステキだ。

 

本書にいくつも具体例があるように、日本に限らず旧体制の人間が生きている間にはパラダイムの転換は起きないようだが、日本は「和を以て貴しとな」し、「幼長の序」を重んじるあまり、意見を自由に言ったり、オープンに議論を戦わせるといったことがとてもやりにくい社会である。

 

何が正しくて何が間違っているのかがはっきりしている場合には師の教えを一字一句暗記するだけで良いが、世の中におよそ絶対的な真理として間違いないことはとても少ない。どんな偉大な師であっても、もしかしたら間違っているのではないか、もしかしたらもっと良い方法があるのではないか、という真理の前での謙虚さは失ってはならない。

 

本書に対する、熱傷学会、褥瘡学会、大学教授からの科学的な反論があればぜひ読んでみたいものだ。

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